睡眠薬の強さ・効果を知って最適な薬を選ぶ

睡眠薬の分類と選び方

不眠を改善したいからといって、睡眠薬ならどれを飲んでも眠れるようになるという訳ではありません。
自分の症状や体質にあった薬を選べていないと、「効果が感じられない」「思ったよりもキツかった」といったことに。
睡眠薬の効果を得るためには、薬と不眠症についての知識や理解が必要です。

睡眠薬の分類

睡眠薬の強さは、有効成分の働きや作用時間からジャッジします。
眠らせ方が強制的であればあるほど薬としての作用は強く、自然に近い眠りを促す薬は弱いと判断。
また作用時間が短いものは弱く、長く続くものは強いと考える場合もあります。

作用の仕組み

睡眠薬の作用機序は大きくふたつに分けられます。

【脳の働きを低下させて入眠を促がす】
GABA受容体作動薬と呼ばれるもので、使用されることがもっとも多い睡眠薬です。
ベンゾジアゼピン系・非ベンゾジアゼピン系があり、いずれも脳の神経活動を抑制して催眠効果を発揮。
脳の緊張や興奮を抑えることで、スムーズな入眠へと導きます。

古いタイプの睡眠薬としてバルビツール酸系もありますが、安全性が低いため用いられることはほとんどなくなりました

【自然な眠気を起こす】
乱れた体内時計のリズムを整えることで、自然な眠りを促します。
メラトニン受容体作動薬とオレキシン受容体拮抗薬があり、どちらも副作用の心配が少ない半面眠らせる力は弱く、効果の現れ方は個人差があります。

作用時間

睡眠を維持する時間が長い睡眠薬は強いと考えがちですが、作用がスピーディーに現れる薬も効果高いと言えます。

作用時間や眠気が現れるまでにかかる時間は、薬の代謝速度を表す半減期を目安にします。
有効成分の血中濃度がピークになってから半減するまでにかかる時間のことで、作用時間とほぼイコール。

【例】 半減期4時間の場合血中濃度が最高値になってから4時間後に、血中濃度が半分(50%)になる。
服用~4時間後50% → 4時間経過 → 50%の半分=25% → 4時間経過 → 25%の半分=12.5%

薬の作用が完全になくなるまでに、半減期の4倍以上の時間が必要ということ。
半減期が短い睡眠薬はキレがよく、長いと翌日に引きずりやすくなります。

半減期の長さによって分類する場合、

・超短時間型・・・半減期2~4時間/最高値まで1時間以内
・短時間型・・・6~10時間/1~3時間
・中時間型・・・12~24時間/1~3時間
・長時間型・・・24時間以上/3~5時間

となります。
入眠効果に優れた薬は作用時間が短い、つまり睡眠時間の維持は期待できないという特徴があり、長く効く薬は入眠までに時間がかかるという側面があり、不眠の症状に合わせてうまく使い分ける必要があります。

睡眠薬と不眠症の関係

眠りたいのに眠れないのが不眠症と考えられがちですが、実はもっといろいろな症状として現れるのが不眠症。
「眠れなさ」のタイプによって、4つの種類に分けられています。

入眠障害
眠ろうとして横になってから30分以上経っても寝つけない。

中途覚醒
一度は眠れるものの、睡眠中に目が覚めてしまい再度寝つくまでに時間がかかる。

熟睡障害
睡眠時間は確保できているのに、眠ったという満足感が得られない。

早朝覚醒
起床の予定時刻よりも2時間以上早く起きてしまい、そのまま朝を迎えてしまう。

自分の不眠症がどの睡眠障害に当てはまるのかを知ることが、より効果的な睡眠薬を選ぶポイント。
入眠障害なら効果の発現が速い超短時間型中途覚醒や早朝覚醒なら短時間型の睡眠薬を。
睡眠リズムが安定していないために眠れなくなっている人は、メラトニン受容体作動薬でじっくりと体質を改善していく方法など、症状ごとに薬のチョイスや治療法を考えなければいけません。

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